イセヒカリ
Story
平成元年、
神宮神田は二度の大きな台風に見舞われました。
全滅したかにみえた奉納米「コシヒカリ」の中に、
たった二株だけ元気な姿をとどめている稲がありました。
この奇跡の稲こそが「イセヒカリ」です。
発見以来、十年近く門外不出とされてきましたが、
神宮から種籾が下賜され、
現在は「神が与えた新品種」として
各地で栽培されています。
私どもでは、この稲の生まれ故郷、
神宮神田近くの圃場でイセヒカリを生産しています。
納蘇利 Nasori
「納蘇利」に込めた思い
「納蘇利」とは雅楽の曲目の1つで、別名「双龍舞」とも呼ばれます。「双龍舞」の字の如く、二匹の龍が戯れる様子を舞にしたものと言われています。
この二匹の龍に、奇跡的に残った二株のイセヒカリの稲の姿を重ね合わせ、この地からイセヒカリが龍の如く飛翔して欲しいという願いを込めてこの名を名付けました。
※納蘇利は、納曽利と記述することが多いのですが、私たちは嵐に耐え生き残ったイセヒカリにちなんで縁起の良い「蘇」という字を当てました。
紹介映像はこちら「納蘇利」の仕込み
酒蔵では、伊勢神宮の式年遷宮のお白石持ち行事でお納めするものと同種の白石を醸造樽に鎮め、四方に結界を張り、また水にもこだわり、伊勢の五十鈴川の清流に特別な処理を加えた種水を加え、真心を込めて仕込んでいます。
源郷を想う祝い酒「里慕音」
日本の故郷、伊勢。
誰もが抱く、なつかしさの原風景ともいえるこの地の自然と、心に響く風や水の音・・・「里慕音」は、その風景と調べのハーモニーを感じながら、楽しんでいただきたいと願いつくりました。
この酒で心を癒し、新しい力を蓄えていただこうと、再生・常若の願いも込めた名です。
神宮神田近くに広がる豊かな圃場で作られた、神秘の稲「イセヒカリ」の力を取り込んでください。
「里慕音」の仕込み
水には、伊勢の五十鈴川の清流に特別な処理を加えた種水を加え、醸造樽には、伊勢神宮の式年遷宮のお白石持ち行事でお納めするものと同種の白石を結界として供えて、真心を込めて仕込んでいます。
杜氏の声
- 今年の仕込み
- “イセヒカリ”は硬めのお米ですので、硬さに見合うよう、お米に水分を含ませ、たっぷりの蒸気で蒸して、お米の旨味がお酒に残るよう仕込みました。
- 今年の
「里慕音」の出来栄え - 30%精米のお酒は、非常にきめの細やかな上品な味わいで、日本酒度プラス10度のちょっと辛口タイプのお酒に仕上がっています。
45%精米のお酒は、お米の旨味を十分のせるような形にし、日本酒度がプラス14度と超辛口ですが、すっきりした味わいになっています。
- おすすめの飲み方
- 冷で飲んでいただくか、少しぬる燗にしていただいても十分な味わいが楽しめると思います。
お料理は、天ぷらやお刺身といった系統がおすすめです。
瀧自慢酒造株式会社
杜氏 杉本 隆司
杜氏の声
酒米との違いとしては、お酒にした時に味が出にくいので、すっきりした味わいのお酒ができあがります。
「納蘇利」の出来栄え
食べ物も引き立てる味わいになっておりますので、「食べながら、飲みながら」という感じで楽しんでいただければと思っています。
元坂酒造株式会社
杜氏 元坂 新